コラム一覧へ
キャリアコラム

営業の受注率を上げる方法|商談分析・失注原因・成約率改善の実践ガイド

公開日 更新日

月間商談数40件 契約件数8件 受注率20%

この営業担当者が、翌月の契約件数を12件に増やしたいと考えたとします。

商談数を60件に増やす方法もあります。

しかし、商談数を変えずに受注率を30%まで高めることができれば、同じ40件の商談から12件の契約を獲得できます。

もちろん、受注率を10ポイント高めることは簡単ではありません。

また、商談数を増やすことが必要な場合もあります。

重要なのは、契約件数が伸びない原因を、営業活動のどこにあるのか分析することです。

例えば、商談数が不足している場合と、商談後の提案が顧客の課題に合っていない場合では、改善方法が異なります。

営業成績を高めるためには、単に営業活動を増やすだけでなく、営業プロセスを分解して考えることが重要です。

この記事では、営業の受注率を上げるために、商談数・受注率・売上の関係、失注原因の分析、商談プロセスの改善方法を具体的に解説します。

※記事内の数値や事例は、説明用の架空のものです。

---

1. 営業の受注率とは?まず計算方法を理解する

営業の受注率とは、一定期間の商談や提案などに対して、どの程度の契約を獲得できたかを示す指標です。

一般的には、次のように計算できます。

受注率=受注件数÷商談件数×100

例えば、月間商談数40件に対して、受注件数が8件の場合です。

8件÷40件×100=20%

この場合、受注率は20%です。

ただし、企業によって「商談」の定義は異なります。

初回商談を基準にする場合もあれば、提案実施件数を基準にする場合もあります。

また、商談から契約までに数か月かかる営業では、同じ月の商談件数と受注件数を単純に割ると、実態を正確に表せない場合があります。

そのため、受注率を分析する際は、対象期間や集計方法を統一することが重要です。

---

2. 商談数を増やすべきか、受注率を上げるべきか?

営業成績が伸びない場合、まず商談数を増やそうと考えることがあります。

しかし、商談数だけを増やしても、受注率が低ければ契約件数が伸びない場合があります。

ここでは、3つのケースを比較します。

ケース| 商談数| 受注率| 受注件数 A| 40件| 20%| 8件 B| 60件| 20%| 12件 C| 40件| 30%| 12件

ケースBは、商談数を20件増やしています。

ケースCは、商談数を変えずに受注率を10ポイント改善しています。

どちらも受注件数は12件です。

ただし、どちらの方法が適切かは、営業環境によって異なります。

例えば、商談機会が十分にある場合は、受注率の改善を優先できるかもしれません。

一方、商談数が少ない場合は、顧客へのアプローチを増やす必要があるかもしれません。

重要なのは、営業成績が伸びない原因を確認し、改善する指標を決めることです。

---

3. 受注率が低い原因は、商談のどこにある?

受注率を改善するためには、営業プロセスを分解することが重要です。

例えば、法人営業では次のような流れがあります。

顧客へのアプローチ → 初回商談 → 課題の確認 → 提案 → 見積・条件調整 → 契約

この流れの中で、どこに問題があるのか確認します。

初回商談で次の提案につながらない場合

顧客の課題や導入目的を十分に確認できていない可能性があります。

提案後に失注する場合

提案内容や価格、導入時期などが顧客の希望と合っていない可能性があります。

見積提出後に契約へ進まない場合

予算や決裁者、導入条件などの確認が不足している可能性があります。

ただし、失注原因は一つとは限りません。

また、顧客の事情によって契約に至らない場合もあります。

そのため、営業担当者のスキルだけでなく、商材や顧客の状況も含めて分析することが重要です。

---

4. 商談プロセスを数字で分析する

ここでは、架空の法人営業担当者の商談プロセスを分析します。

ある月の営業実績

営業プロセス| 件数 初回商談| 40件 提案実施| 24件 見積提出| 16件 受注| 8件

この場合、各段階の移行率は次のようになります。

初回商談→提案実施

24件÷40件×100=60%

提案実施→見積提出

16件÷24件×100=約66.7%

見積提出→受注

8件÷16件×100=50%

この数字を見ると、初回商談から提案実施に進む割合が60%であることが分かります。

ただし、60%という数字だけで、問題があると判断することはできません。

商材や顧客、営業手法によって、適切な移行率は異なるためです。

重要なのは、過去の実績や同じ条件の商談と比較することです。

例えば、以前は初回商談から提案実施への移行率が75%だった場合、何が変わったのか確認する必要があります。

---

5. 受注率を上げるための改善方法① ヒアリングを深める

営業商談では、顧客の課題を理解することが重要です。

例えば、法人向けITサービスを提案する場合を考えます。

顧客が「業務を効率化したい」と話したとします。

この言葉だけでは、具体的にどのような課題があるのか分かりません。

確認したい質問

- 現在、どのような業務に時間がかかっていますか? - その業務には、何名ほど関わっていますか? - 改善したいと考えたきっかけは何ですか? - 現在は、どのような方法で対応していますか? - 改善できた場合、どのような状態を目指していますか?

このような質問を通じて、顧客の状況を具体的に理解します。

ただし、質問を増やすこと自体が目的ではありません。

顧客が話しやすいように、会話の流れを考えることが重要です。

---

6. 改善方法② 提案内容を顧客の課題に合わせる

営業では、商品やサービスの特徴を説明することがあります。

しかし、特徴を説明するだけでは、顧客が導入する理由を十分に理解できない場合があります。

例えば、ITサービスの提案で次のように説明したとします。

「このサービスには、顧客管理機能があります」

機能としては正しい説明ですが、顧客にとってどのような価値があるのか分かりません。

一方、次のように説明するとどうでしょうか。

「現在、顧客情報を複数のファイルで管理しているとのことでしたので、この機能を使うことで情報を一元管理できます。具体的な運用方法についてもご提案できます」

このように、顧客の課題と商品・サービスの機能を結びつけて説明することが重要です。

ただし、導入効果を保証できない場合は、断定的な説明を避ける必要があります。

---

7. 改善方法③ 失注理由を分類する

受注率を改善するためには、失注理由を整理することが重要です。

例えば、次のように分類できます。

失注理由| 確認したいこと 価格| 予算との違い、費用対効果 機能| 必要な機能との違い 導入時期| 顧客の検討スケジュール 競合| 比較された条件 決裁| 社内承認の状況 必要性| 導入目的や優先順位

失注理由を分類することで、どのような課題が多いのか確認できます。

例えば、価格を理由とする失注が多い場合、顧客の予算や費用対効果の説明について改善できる可能性があります。

一方、導入時期を理由とする失注が多い場合、顧客の検討スケジュールを早い段階で確認する必要があるかもしれません。

ただし、失注理由は複数ある場合もあります。

そのため、一つの理由だけで判断せず、商談全体を振り返ることが重要です。

---

8. 改善方法④ クロージング前に確認したいこと

営業では、契約に向けた最終的な確認を行うことがあります。

しかし、顧客が十分に検討できていない段階で契約を急ぐと、信頼関係に悪影響を与える可能性があります。

そのため、クロージングでは、顧客の状況を確認することが重要です。

確認したい項目

- 提案内容への理解 - 導入目的 - 予算 - 決裁者 - 導入時期 - 懸念点 - 次の検討ステップ

例えば、次のような質問が考えられます。

「今回のご提案について、社内で検討を進めるうえで、追加で必要な情報はありますか?」

このように、顧客の検討を支援する姿勢が重要です。

---

9. 受注率を改善するための週間振り返り

営業活動を改善するためには、定期的な振り返りが役立ちます。

例えば、週に一度、次の項目を確認します。

週間チェック

- 今週の商談件数 - 提案に進んだ件数 - 見積提出件数 - 受注件数 - 失注件数 - 主な失注理由 - 改善できたこと - 来週取り組むこと

このように整理することで、営業活動の変化を確認しやすくなります。

ただし、短期間の数字だけで判断すると、偶然の変動に影響される場合があります。

そのため、複数の期間を比較しながら考えることが重要です。

---

10. 受注率が上がらない場合に考えたいこと

改善に取り組んでも、すぐに受注率が上がるとは限りません。

例えば、次のような要因があります。

商材と顧客のニーズが合っていない

顧客の課題に対して、商品・サービスが十分に対応できていない場合があります。

顧客の検討期間が長い

商材によっては、契約までに時間がかかる場合があります。

競合との比較がある

顧客が複数のサービスを比較している場合があります。

営業担当者が改善できない要因がある

価格設定や商品機能など、個人では変更できない要因もあります。

そのため、受注率が低い原因をすべて営業担当者の責任と考えることは適切ではありません。

---

11. 受注率を上げるための実践ワーク

ここでは、自分の営業活動を振り返るためのワークシートを紹介します。

項目| 記入内容 商談件数  | ____ 提案件数  | ____ 見積提出件数| ____ 受注件数  | ____ 受注率   | ____ 主な失注理由| ____ 改善工程  | ____ 次に行うこと| ____

この表を使って、営業プロセスのどこを改善すべきか整理してみましょう。

---

12. 営業スキルの向上は、今後のキャリアにもつながる

営業職では、売上や契約件数などの成果が評価される場合があります。

一方、成果だけでなく、営業プロセスを分析し、改善する経験も重要です。

例えば、商談の進め方を見直した経験や、失注理由を分析した経験は、今後の営業活動でも活かせる可能性があります。

また、転職活動では、営業実績だけでなく、どのような工夫をしたかを説明することも重要です。

自分の営業スキルや市場価値を整理したい方へ

Sales Career+では、20代営業職のキャリア形成を支援するため、適職診断や市場価値診断などを提供しています。

自分の営業経験や強みを整理し、今後のキャリアを考える際の参考として活用してみてください。

▶ "Sales Career+で無料キャリア診断を始める" (https://sales-career-plus.jp/)

※診断結果はキャリアを考えるための参考情報であり、特定の職種への適性、採用可能性、将来の年収を保証するものではありません。

---

まとめ|受注率を上げるには、営業プロセスの分析が重要

営業の受注率を上げるためには、単に商談数を増やすだけでなく、営業プロセスを分析することが重要です。

例えば、初回商談から提案に進む割合や、見積提出後の受注率などを確認することで、改善すべき工程が見えてくる場合があります。

また、ヒアリングや提案内容、失注理由の分析などを通じて、営業活動を改善することが考えられます。

ただし、受注率は商材や顧客、営業環境によって異なります。

そのため、他社の数字と単純に比較するのではなく、自分の営業活動の変化を確認することが重要です。

営業の受注率を高めるために大切なのは、契約を増やそうとするだけでなく、どの工程に課題があるのかを分析し、改善を積み重ねることです。

---

著者:Sales Career+編集部

本記事は営業の受注率改善に関する一般的な情報を整理したものです。記事内の数値や事例は説明用の架空のものです。実際の営業指標や成果は、商材や営業環境によって異なります。